男根崇拝が面白い
男根崇拝は面白いのである。
とりあえず、僕が実際に触れたことのみ書こうと思う。
それも、僕が住む信州限定で。
長野県のことを何故か今でも信州と言いがちなのはなぜなのかというあたりは置いておいて、ぜひ信州にお越しの際は、実際に訪れてみて欲しい。
今回紹介するのは二つ。
早速の一つ目は、
県庁所在地である長野市からちょっと南下したところにある、千曲市へ。
戸倉上山田温泉、という温泉地がある。
そこの裏山の高台に水子供養の神社…のとなりに看板が出ている。
『男女和合の神 澳津神社』
せまーいコンクリートの坂を上ると、畳一畳ほどしかないスペースが。
そしてそのスペースが、男女和合の神の全てである!
男性器が右側。女性器が左。
つるつるしている・・・色はグレーだ。
そう!石の男根!木製ではない。そして、女性器があるのがポイントであり、
この神社の一番愛すべきところも、この女性器にある!
というか、この女性器の横、にある。
横?そう、横。
女性器の横には看板があり、そこにはこう書いてあるので、ぜひニヤニヤしていただきたい。
「水をかけないでください」
女性器をかたどった石に、水をかけるアホウがたくさんいたという証明である。これはおかしい。マンコをびちょびちょに濡らして加藤鷹の指をしながらカメラに笑顔を向ける20代前半のアホ男の姿あたりが、容易に想像がつく。
そんなアホ達に向けて、丁寧な文で静かに呼び掛けている看板のおかしみったらない。
是非訪れていただきたいスポットである。
ちなみに、その山の反対側の山を、よーく観察してほしい。
巨大な天狗が見えるはずだ。言うのは簡単だが、なにしろ天狗、である。天狗。テング。tengu。
しかも意味が分からないほど、でかい。
その上、桜の木に囲まれており、桜の季節には美しいピンク色の中に、巨大な天狗様がそびえ立つという謎の光景を拝むことができる。ハッキリ言って、どんな気持ちで花見をすればいいのかサッパリ分からない。
トドメとして、その天狗様と桜の場所の名前を「キティパーク」という。
もうどんな気持ちで受け止めたらいいのか全然分からないので、次にいく。
二つ目、今回の男根崇拝の最後を飾るのは、信州北西端の村。小谷村。
そこに、いわゆる奇祭、がある。
どのくらい奇祭かは、みなさんで判断してほしいのだけれど、
名前を、『ささらすり』とも言う。(正式には千国諏訪神社例祭)
とりあえずザッと大筋を説明すると、
『ささら』と呼ばれる男たちがいる。
ひょっとこのお面をかぶり、頭は手ぬぐい。またはその上に麦わら。
服装は、はっぴのような、半裸のような、とにかくだらしない着物。
足には草履だったり藁の長靴だったり、便所のスリッパを履いてるやつもいる。
ここまででも十分変だが、ここからがキモ。
この祭りは、
背中に巨大な男根を背負い、左手には真っ赤な、ながーい男根を持ち、
右手に持つもうひとつの棒で、男根をガリガリと擦りながら、(自慰行為の意味で)
全力で走って、逃げ惑う若い女性たちのお尻に、真っ赤にそそり立った男根を「ドスッ!」と当てる祭りである。
異様である。すげぇ祭りである。
しかし、ささらに扮する男たちも、普段は普通の青年なわけで。
いくらひょっとこのお面をして顔が見えないからと言って、うら若き乙女たちの尻に、変態的な恰好をして男根をドスドス当てるには勇気がいる。
そこでどうするか。実際にささらに扮したことのある知り合いに聞いてみた。
「しらふであんなこと、とてもじゃないけどできないだろう?だから、祭りが始まる前に、日本酒一升くらい飲まされんだよアレは。もうベロンベロン」
ぶはははははっ!なんだこの祭りは!
おもしろいじゃないか・・・
ちなみにこの地域の子供たちは、そんな異様な『ささら』達に例外なく恐怖を覚える。
だいたい号泣する。
なので、悪いことをすると、「そんなことしてると、ささら呼ぶよっ!」
と親に脅されたりする。実際に目で見て、体で恐怖を体験してる分、架空の鬼なんかよりも断然コワいので、テキメンに効く。効きすぎて号泣して、手に負えなくなったりもする。
そんな素晴らしいささら祭りだが、人口3000人程度の村な上に、
昨今の少子化により、絶滅の危機と言ってもいいと思う。
小さい集落の、いかにも『地元のお祭り』といった風情だが、たくさんの人に知ってほしいので記事にしてみました。
JR千国駅という無人駅からも、歩いていける場所にある神社で毎年9月の中頃に開催されているので、興味のある女性は、ぜひ男根をお尻に当てられに来て欲しい。
真っ赤なたくさんの男根が、あなた様のお越しをお待ちしております。
それではまた偶数の日曜日に。ごきげんよう。