抱きしめ合ったら脇汗

1年ごとテーマの変わる冬眠型もてらじ村民ブログ

【第十二の門】おおしも食堂

 

 

 

信濃の国のどこか。

その門をくぐって、帰ってきた大柄は、いない。

月に二度だけ現れる大柄の門…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

第十三の門をくぐりに、長野県は白馬村にやってきた。

お目当ては、カツカレー。そう、大柄の永遠のトモダチだ。

 

初めて、この店のカツカレーを見たのは、僕が高校生の頃。

「カツカレー大盛りください」

と注文して、『はーい、カツカレーの大盛りの方ぁ』と、おぼんに乗ったカツカレーが運ばれてきたと思ったら、それはおぼんではなく、皿だった。

 

夢中で食った。

その頃は、どんな店で大盛りを注文しても、一目見ただけで(…きっと足りない)と心が冷めてしまうほど、満たされない大柄の日々を送っていた僕にとって、おぼんと見紛うお皿に盛られたカツカレーは、クラスの女子の背中に透けて見えるブラ紐なんかより遥かにそそられた。

 

写真では大きさは伝わらない。こういう記事を読んで、実際に足を運ぶ猛者たちにしか、これを前にした感動は伝わらないことが前提だと思う。でも載せる。迫力をイメージして欲しい。

これがおおしも食堂のカツカレーだ。

f:id:otoshita:20171125120246j:plain

 

ちなみに、チキンカツカレーと、ハンバーグカレーも、サイズは同じ。

 ハンバーグカレーはこれ。f:id:otoshita:20171125115628j:plain

昔はおぼんとか無かった気がする。おぼんに乗った今、皿とおぼんの大きさは、ほとんど変わらない。そんな皿に乗ったカツカレー。嬉しくないわけが、ない。

 

一応、メジャーで測ってみた。

f:id:otoshita:20171125115631j:plain

 皿がだいたい30cm。

そこに、高さも加わる。

f:id:otoshita:20171125120005j:plain

 

それでも、きっと伝わらない。苦し紛れに自分の肘から先と比べたって・・・

f:id:otoshita:20171125120106j:plain

 

カレーのタイプとしては、粘度の高めな、甘辛系。

ルーとライスは、左右にセパレートしていないかわりに、粘度が高いのでご飯の上にかかっていても、上下にセパレートされていて、スプーンで上からサクッとすくうと、ちょうどいい塩梅で口に運べる。

定食屋でたまに出会える、このタイプのカレーが好きかもしれないと気付いたのは最近のことだ。過去の門で紹介した、よしの屋食堂も、このタイプ。

 

お値段900円。大盛り価格100円を足して、ちょうど1000円。

僕の高校生当時は、大盛り料金入れて900円いくかいかないか、くらいだったと思う。

  

弓道部だった僕は、この店の大盛りカレーを知ってからというもの、部内の大食いたちを連れてきてはむさぼり食った。

同期の男子は、セットなのに全くどちらも小盛りにはなっていない、カツ丼大盛り&うどんのコンボをキメて、うどんの汁まで全てを飲み干し、ルンルンと店を出た後30秒くらいで吐いた。

食後、胃袋がパツンパツンな僕らが放つ矢は、的にはぜんぜん当たらなかった。

 

 

大柄になれるメニューは、 カツカレーだけじゃない。

 汁系は、器からしてすごい。ラーメンやカレーうどんあたりは、大盛りにしても600円くらいなのに、皿が異常に広くて深い。

f:id:otoshita:20171125121146j:plain

 器の形が、底の広いタイプなのでスープの量もハンパじゃないが、麺の量もすごい。ミッチミチに詰まってる。

f:id:otoshita:20171125121140j:plain

 

カツ丼も、安くておいしい。

卵とじのカツ丼。信州らしくソースカツ丼。さらにはなぜか味噌カツ丼まである珍しい店。でもよく考えたら、信州も味噌どころ。なぜ味噌カツではなく、ソースカツ丼文化になったのかの方が謎な気もする。

f:id:otoshita:20171125121412j:plain

上はソースカツ丼。下は味噌カツ丼

f:id:otoshita:20171125121409j:plain

 

あと、白馬エリアの最近の冬は、いわゆるインバウンド層の集客がすごい。

とくれば、味もよく、値段も安く、量も多いこの店が大繁盛するのも分かる。

 

その代わりと言ってはなんだけれど、マイナーなメニューが次々に姿を消しているのだ。最近では、カツカレーと同じお皿に入って出てきていた『焼きうどん』600円という大好きな大柄メニューが、姿を消した。僕が悲しい顔をして「焼うどん・・・なくなっちゃったんですね?」と店主のおじさんに聞いたら、「もし材料がある時はできるけど、メニューに載せなくなっちゃった」とのこと。ここの焼きうどん大好きだったのに。麺を啜っても啜っても、全然減らない魔法みたいなうどんだったんだよ?

 

その他にも、かき揚げ丼が逝ってしまった。

f:id:otoshita:20171125122256j:plain

 

ワンコインで食べられた、肉丼も逝ってしまった。甘辛具合が絶品だった。

f:id:otoshita:20171125122422j:plain

 

切ないけれど、世は無常なのだ。そっと受け入れていくしかないのである。

僕が実は一番好きかもしれないメニュー、『ツナ玉丼』の灯が消えないことを願うばかりだ。

f:id:otoshita:20171125122717j:plain

ツナと玉葱の卵とじという、家でも全然できそうなのに、できない。

おおしもは、甘辛の味付けを得意分野としてる節がある。(と、勝手に思ってる)

その中でも、このツナ玉丼の甘辛具合はたまらなく美味しい。550円という安さも素敵だ。

 

「俺もそこで昔、高校生の頃バイトしてたよー」という、50歳過ぎのおっちゃんの話によると、「その当時は300円増しなんていう設定もあったね。あと、どのメニューにも使う秘伝のたれがあるんだけど、それ作る時はね、バイトの俺には絶対に見せてくれなかったよ」と言っていた。この店の秘伝のたれ…今一番欲しいレシピかもしれない。

 

そのおっちゃんは、店主のおっちゃんと知り合いらしく、「あまりにも残されるからねぇ…」との理由で、どうやら全体的にどのメニューも、量を手加減し始めたという話を聞いたらしい。や、やめて・・・

 

この店が、万が一当たり障りのない定食屋になってしまうとしたら?

JR白馬駅から歩いて数分ですし、是非いまのうちに訪れてみて欲しい。

ただし、冬のシーズン中はオーストラリア人やヨーロッパ人で店内パンッパンです。

英語やフレンチが飛び交う定食屋でカツ丼を食うのも、それはそれで楽しいかもしれませんけれどね!

 

 

  (2017年現在)

月~月(夏季)日・月定休

月~月(冬季)月・木定休

11-14

17-21

白馬駅より徒歩3分

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

締めは並行企画の

半年で腕立て伏せ100回への道

 企画説明はこちらから『大柄の門』企画説明 - 抱きしめ合ったら脇汗

 

計測13回目。前回は43回!

 

youtu.be

 

【結果】

前回の体重63.6kg   (11/8)

今回の体重63.1kg  (11/25)

〔目標体重まであと2.1kg〕

 

前回の腕立て 43回

今回の腕立て 30回  +

〔100回まであと70回〕

 

もうダメです。気持ちが折れちゃって腕立てできない・・・

次回、最後の門!